カジュアルにお抹茶を楽しむ「野点(のだて)」至福のなごみタイム!

料理

仕事や家事・子育てに忙しい日々を過ごしている中で、ちょっとリフレッシュしたいなと思うことってありますよね。
旅行や本格的なキャンプに出かけたい!
なんて思うんですが、考えてみるとそれを実行すること自体、準備が大変だし費用もかかるし……。
諦めてしまうこともしばしば。

今回は、そんな多忙なあなたにぴったりで手軽な非日常体験、
お外で気軽なお茶会「野点(のだて)」をご紹介します。

野点(のだて)とは

野点とは、屋外でお茶やお抹茶を入れて楽しむお茶会のことです。
お茶会と聞くと茶道の作法が分からなくて、ハードルが高いなと思われる人も多いかと思います。

でも、屋外で楽しむ野点は、そんな作法はさほど気にすることはないんです。そもそも外には畳もなく茶釜もないですからね。席次や上座下座も気にすることはありません。

最近は、ネット通販で簡単に道具が揃いますし、アウトドアブランドからも野点セットが発売されています。

昔の日本人が楽しんだように「四季を楽しむアウトドアの原型」が、いま再び注目されているんですね。

そんな私もお茶のお点前の知識はほとんどありませんが、外で和菓子とお抹茶をいただく楽しさを知ってしまったので、今回はとにかく手軽にお茶が楽しめる内容でおすすめしたいと思います。

準備するもの

【絶対必要なもの】
◎茶筅(ちゃせん) 抹茶をたてる道具なので、これは絶対に必要です。
◎抹茶 お抹茶の粉末です。飲用・お茶会用と書かれているものを準備しましょう。食用・製菓用というタイプもあるので間違わないように注意!
◎お菓子 やっぱり和菓子がおすすめ。 おいしいお菓子は絶対必要です(笑)。

【あるといいけど代用できるもの】
〇茶杓(ちゃしゃく) 抹茶の粉末をすくうアレです。 ティースプーンなどで代用可。
〇抹茶茶碗 器は必要ですが、抹茶茶碗でなくても開口が広くてあまり深くない器ならなんでも大丈夫です。カフェオレボウルなどでもよさそう。
〇懐紙(かいし) お茶会で使う和紙です。あるとお皿がわりに使えて便利ですが、なくても大丈夫
〇保温ボトル 家で沸かしたお湯をもっていく水筒です。現地でお湯を沸かせるならそれでも可。
〇湯冷まし用の器 お湯を一旦入れて冷ます器が必要です。保温ボトルにコップがあればそれでも十分ですし、最初から適度に冷ましたお湯を持って行けるのなら湯冷ましも不要です。

【その他おすすめなもの】
◇ランチョンマット 和風のランチョンマットを使うと気分が高まります。
◇敷物 芝生に座って楽しむ場合は敷物を用意しましょう。野点らしい毛氈(もうせん)という赤い敷物も売っていますが、レジャーシートでも大丈夫です。
◇イス・テーブル 今回の記事では公園に備え付けのベンチ・テーブルを使っていますが、無い場合はイス・テーブルがあると正座も必要なく気軽に楽しめます。

私は道具を持っていなかったので、野点用の道具を探して買ってみました。
ネット通販ですぐ見つかります。
野点用の道具は携行性を考えて、普通サイズより小さかったり折りたたみができたりします。
小さくてかわいいですが、ほんの少しの差なのでわざわざ野点用を選んで買う必要はなく、準備しやすいものでいいと思います。

お抹茶のたてかた

①湯冷まし

お抹茶に適したお湯の温度は70℃程度です。
沸騰したお湯をそのままボトルに入れてきた場合は熱過ぎるので、適当な器に入れてお湯を少し冷ましましょう。
今回はアウトドア用のシェラカップに注いでいます。

ついでに、お抹茶を入れる茶碗にも少しお湯を入れて温めておくといいです。

②抹茶粉末を入れる

茶碗を温めたお湯は捨てて、茶杓で粉末を2すくい分入れましょう。

この時、急な風にあおられてお抹茶が舞ってしまいました。写真をよく見ると指先に粉が付いてしまってますね。

こんなことが起きるのも野点ならではのこと。
広々とした屋外の開放感の中、ハプニングすら楽しめる心の余裕が生まれていることを自分の中に感じます。

③お湯を注いでたてる

冷ましておいたお湯を茶碗に注いだら、茶筅でシャカシャカと混ぜましょう。
あまり底に強く当たりすぎると茶筅の先が傷むので気をつけて!

心地よい音と手から伝わる感触で、なんだかとても特別なことをやっているような気分に。
このあたりはさすが専用の道具のおかげ!ですね(笑)

軽く泡立ってきますのでこれだけでできあがりです。

至福の一服をいただく

お抹茶の準備ができたら、お茶菓子を懐紙に乗せちゃいましょう。
ほら、これだけで急に立派なお茶会の雰囲気あふれる空間になっちゃいますよ♪

木々のさざめきの中に身を置き味わう、和菓子の優しい甘味とお抹茶の奥深い旨味。
季節を感じながらいただく、まさに「至福の一服」です。

自然の光や音に包まれる中で、自分の感覚が普段とは少し違うスイッチが入るんでしょうか?

なぜ、味覚や嗅覚が研ぎ澄まされるのか理由はよく分かりませんが、お菓子もお抹茶も格別な味わいに感じます。
大げさな表現になってしまいますが、まさに「非日常」の時間となりました。

まとめ

正式なお茶会だと、お茶碗の正面から◯回ずらしてとか◯口で飲むとか、いろいろと作法があるようですが、今回の目的はとにかくおいしいお菓子とお抹茶を自然の中で楽しむこと。
細かいことは気にせずに、気楽に自由にいただきましょう。

近所の公園ということも忘れ、日常の多忙さからひととき離れて、無意識のうちに深呼吸しながらゆったりと過ごしている自分に気づきました。

準備も含めてお抹茶を楽しむ行為全体が普段とは違うなごみの時間となり、本当に良いリフレッシュになったと感じます。

冒頭にも少し触れましたが、始めやすい野点セットが販売されていたり、お茶の淹れ方自体のバリエーションが増えたりと、最近はお茶の楽しみ方の自由度が上がっていますよね。

日本の伝統工芸の職人さんが作った、マグカップで抹茶ラテが作れる茶筅なんかも売ってたりするんですよ。
実際にやってみていただくと、誰かにおすすめしたくなることがお分かりいただけると思います。

忙しい日常から束の間でも離れ、至福のリフレッシュタイムを過ごしてみたいという方、簡単に楽しめますので、ぜひお試しください。

おまけ

飲み終わった抹茶茶碗は残りのお湯をかけてすすいで、懐紙で水分をぬぐいとっておきましょう。
懐紙は厚めの和紙なので吸水性もバツグンでとっても便利です。

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